高齢者介護‐在宅か施設入所か?
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高齢化社会と介護サービス介護サービスに対して現代の私たちはどのように捉えていけばよいのでしょうか。主役は介護を受ける立場の高齢者です。 かつて、我が国の高齢者福祉は、どちらかといえば高齢者を一方的に「救済してあげる」というような、いわば「上から目線」で政策がすすめられてきた経緯があります。確かに高齢者の救済という視点は重要な事です。しかし、一方で高齢者の人格や尊厳を尊重するとか、あるいは高齢者と地域とのつながりといった面は軽視されてきた面もあります。 しかし、これからの社会においては、高齢者の人格を尊重する形の視点が必要です。また、高齢者が介護サービスを受けるときに、高齢者がこれまで所属していた地域やコミュニティーのつながりをなるべく分断することがないように、介護を受ける高齢者の希望になるべく寄り添う形で多様な介護サービスが展開されるような社会になってきました。これはいわゆる「ノーマライゼーション」の考え方によるものです。何よりも、福祉サービスを受けることになる高齢者の尊厳、希望を尊重し、高齢者のQOLを少しでも損なわない考え方が必要であるという視点を持っておかなければなりません。それは行政側だけでなく、介護すべき高齢者を抱える家族においても同様の認識を持つ必要があるように思います。 従って、これまでの高齢者福祉の考えでは、一方的に高齢者を施設に隔離した生活を強いる傾向があったのですが、これからは高齢者が在宅や地域で尊厳のある「普通の」生活を送るという選択肢も整えていくべきという考えが広まって来ました。在宅介護サービスやデイサービスなどの普及はこの観点から生まれたものだと言っても過言ではないでしょう。 次のページ以降では、現実の問題としての「在宅介護か、施設利用か」に焦点を合わせて望ましい介護の在り方を考えてみようと思います。 |
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